Interior Scape / 室内緑化

植物と光

光順化

室内緑化に使う植物は、屋外で育てたものをいきなり室内に取り込むと環境に慣れずに枯れてしまう恐れがあります。それを避けるために、シェードハウスと呼ばれる養生施設に植物を取り込み、遮光して室内の照度にならす処置を行います。これを、光順化といいます。室内緑化を行う上で、欠くことのできない養生手法です。
この光順化作業開始後、現場へ持ち込むまでには短くて数カ月、長いものでは1年以上かける必要があります。光順化が不十分で植物を枯らすのを防ぐために、建築計画の時点で植物を選択し、時間を十分に取って植物の養生に入ることが望ましいです。

鹿屋ナーセリー 葉の比較
左側:光順化前 右側:光順化後
(こんなに葉の大きさが変わります)
弊社のシェードハウス
鹿屋ナーセリー(鹿児島県鹿屋市)

照明

植物を生育させるための光には、光の強さ(照度)に加え、光の質(波長)が重要であることが分かってきています。室内緑化で使用される人工照明の光源は、「メタルハイライドランプ」や「高圧ナトリウムランプ」が一般的です。それらは出力が強く、植物に有効な波長を出しているためです。すなわち、太陽光に近い波長をもち合わせてると言えます。

LED照明

最近、建物内や屋外での使用が進み始めたLED照明がありますが、室内緑化に使用するにはいくつかの注意点があります。まず、これらは単波長であること。植物を適切に生育させていくためには、いくつかの種類の光源を組み合わせて照射する必要があります。また、出力がナトリウムランプはハロゲンライトよりもかなり弱いため、距離を離して(例えば、天井から数m離して)照射すると、植物の生育に必要な照度が確保されなくなります。このことは、LED照明を使った植物工場において、植物に近接する距離から照射していることからもお解りいただけると思います。
LED照明は、左のグラフが示すように光合成とは波長がずれており、室内緑化で使用するには注意が必要です。

 
LED照明の波長 LED照明の波長

Low-Eガラス

室内緑化を計画する場合、ガラスの選択も重要なポイントです。ガラス1枚を通すだけで、光の透過率は落ちてしまいます。網入りガラスやペアガラスでは、さらに光の透過率が減ってしまいます(50%近く低下します)。最近の建物でよく使用されているLow-Eガラスは、植物にとって必要な光量が減るとともに、必要な波長もさえぎってしまうため、室内緑化用にはお勧めできません。

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